西田葬儀社の浅井です。
人の縁、というものをお葬式は伝えるものだと思います。
どう生きてきたか。
どんな縁を紡いできたのか。
人徳。なんていうものを強く感じるのもまた、お葬式だと思います。
先日、八事の名刹にて一件のお葬式をお手伝いさせていただきました。
コロナ感染を懸念する折、お身内様だけのお葬式。
10名に満たない近親者のみでお送りしたそのお葬式は、いつもと違う光景が一つありました。
お坊さんが多い。
といってもお葬式にたくさんお参りにくるわけではなく、
人が少ない時を見計らって、誰も彼も手を合わせて、お経を一巻あげていかれます。
聞けば故人様、生前名刹に非常に所縁のある方で、
境内でたくさんのお坊さんと関わりを持たれていたようです。
「こんな方でした」
「これくらいの年月、お付き合いさせていただきました」
枕経といって、最初のお勤めにお越しいただいたお坊さんも偶然にも
故人様が生前、自分にもしものことがあったらお願いしたいといわれていた方でした。
通夜の前日も通夜も、出棺当日も。きっと故人様も頬を緩ませているのでは、と思いました。
たくさんの方に囲まれておくられるのも良いでしょう。
コロナの心配絶えない昨今、必ずではありませんが。
それだけたくさんの方にご縁をいただけた人生。羨ましい限りです。
近しい方だけで送ることも良いですね。
心置きなく、ゆっくりと気持ちを伝えることができる。
お坊さんが多いお葬式。
滅多にお目にかかりませんが、望んだ形で望んだ以上の人たちに
送られるのも、素晴らしいと思います。
まさに、人徳のなせるところ。
名古屋の葬儀担当者の触れた物語 22
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