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エンディングノートとは?書き方のポイントを3点で解説

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終活を行う過程で必ず一度はその名称を見ることになるもの、それが「エンディングノート」です。今回はこのエンディングノートを取り上げて、「エンディングノートとは何か」、「エンディングノートと遺言書の違い」、「エンディングノートを作ることのメリット」の3点から解説していきます。
ページの最後には動画も載せていますので合わせて閲覧すると理解が深まります。

エンディングノートとは何か

エンディングノートとは、終活を行っていく過程で記すことになるノートをいいます。
エンディングノートには、

1.自分自身の情報(生年月日や本籍地、血液型など)
2.自分の周辺の情報(家族構成など。家系図があればなお良い)
3.持っている資産やその関連書類の置き場所
4.SNSのパスワードやパソコンのパスワードなどのデジタル情報
5.サブスク契約などの情報
6.終末期医療及び介護の希望
7.お墓や葬儀の希望
8.自分が息を引き取ったときに連絡してほしい相手
9.ペットについて(※いる場合)
10.遺産の配分について
11.残していく人へのメッセージ

などを記します。

特に4や8については、本人以外は知りようのないデータですからきちんと記すようにしておきましょう。家族であってもある程度年齢を重ねると、お互いの交友関係を把握していないことはよくあるからです。また、11は残していく人に思いを伝えられる最後の方法です。短くても構いませんから、自分の言葉で記すようにしてください。

なおエンディングノートには、決まった形式はありません。詳しくは後述しますが、エンディングノートは法的な拘束力を持たないものです。そのためある程度自由に書いても問題ありません。しかし系統立てて書くことで、残された人が確認しやすくなるというメリットがあります。

エンディングノートと遺言書の違い

上では「持っている資産やその関連書類の置き場所」「遺産の配分について」エンディングノートに記すとしました。ただ、非常に重要な点として、エンディングノートでは法的拘束力はないという点は押さえておかなければなりません。
エンディングノートで資産のリストとその関連書類の場所を記すことで残された人は非常に遺産整理が楽になりますし、エンディングノートに遺産の配分の希望を書いておけば残された人がその気持ちの通りに遺産を分けてくれる可能性は高くなります。しかしこれは絶対的なものではありません。
たとえばエンディングノートに「自分には子どもが2人いるが、最後まで面倒を見てくれたのは姪っ子のAだから、Aにすべての遺産を渡したい」と記したとしても、それを叶えるかどうかは法定相続人(ここでは「子ども2人)」の判断によります。エンディングノートにこのように書かれていた場合でも、子ども2人が遺産を半分にして引き継いでもなんら違法性はないのです。
エンディングノートはあくまで「希望」を記すものであって、拘束力を持つものではありません。その点では、「遺言書」と明確に区別されます。遺言書はエンディングノートとは異なり、法的拘束力を持つものです。また遺言書は故人の最後の意志として尊重されますから、遺言書に上記のように記した場合はAに遺産が行くことになります(ただし法定相続人である子どもたちには遺留分の請求が認められますから、彼らがこれを行使した場合、遺産の2分の1は子どもたちに渡ります)。
なおエンディングノートの場合は自由に書いても構いませんが、遺言書の場合は法にのっとった書き方をしなければ効力を発揮しません。自分で書くこともできますが、不安な場合は一度弁護士に見てもらう方がよいでしょう。

エンディングノートを作ることのメリット

エンディングノートは遺言書とは異なり、法的拘束力を持ちません。しかしエンディングノートを書くことには、さまざまなメリットがあります。


1.家族にかける負担が少なくなる
2.葬儀やお墓、終末医療に関する希望を伝えられる
3.周りの人に最後の感謝の言葉を伝えられる
4.自分の経済状況を把握できる
5.自分の人生を振り返ることができる

一つずつ見ていきましょう。

1.家族にかける負担が少なくなる
人が亡くなった後、残された人は混乱と悲しみのなかで多くの物事を片付けなければなりません。そしてその「物事の片付け」においてネックになってくるのが、「家族であっても亡くなった人のことを把握しきっているわけではない」という点です。
上でも述べたように「連絡先」は本人しか把握していないものですから、これを記さないで亡くなられてしまうと、ご家族はだれに連絡をすればいいのか分からず途方に暮れてしまいます。また遺産相続の段階で、資産がどれくらいあるかわからないもしくは資産があるらしいことは分かっているが書類などがないという場合はその調査から始めなければならなくなります。サブスク契約の情報がないと死後も料金が引き落とされてしまいますし、水などの配達サービスを利用している場合はスペースも圧迫されます。しかしエンディングノートにこれらのことを記しておけば、残された人の負担は非常に軽くなります。

2.葬儀やお墓、終末医療に関する希望を伝えられる
いわゆる「ピンピンコロリ」は多くの人が「こうありたい」と願う亡くなり方ですが、このようにして亡くなることのできる人はそう多くはありません。認知症を患ったり、意思の疎通が難しくなったりすることもあるでしょう。そうなってしまうと、終末医療や葬儀、お墓の希望も伝えられなくなります。
しかしエンディングノートにこれらの希望を書いておけば、家族はその内容にしたがってさまざまな対応をすることができます。特に終末医療や葬儀、お墓はデリケートな問題であり、送り出す家族のなかに時に強い悔いを残すものです。しかしエンディングノートに希望を書いておけば、「本人の希望通りにできたのだ」という安心感をご家族に与えることができます。

3.周りの人に最後の感謝の言葉を伝えられる
少し前でも触れましたが、エンディングノートに記す言葉は「その人亡き後、家族が触れる最後の言葉」です。
この「言葉」は、その人自身以外のだれの力をもってしても、作り出すことはできません。「最後まで面倒を見てくれて感謝している」「50年以上に渡っての長い付き合いに、心からお礼を言いたい」などのように、お世話になった人お一人おひとりのために言葉を記しましょう。
その言葉は、残されていく人の心の支えにもなるものです。

4.自分の経済状況を把握できる
エンディングノートを記すことで、自分自身の資産状況・経済状況を把握することができます。亡くなるまでに使えるお金や、亡くなるまでに処分しておいた方が良い財産(不動産など)も把握できるようになります。またこれらの把握は、遺産配分を考えるうえでの判断材料にもなりえます。
なお、「資産状況を整理していたら、処分が難しいことになるであろう財産を持っていることに改めて気づいた」などのような状況になったのならば、亡くなる前に対応しておくと残された家族が困らないでしょう。

5.自分の人生を振り返ることができる
エンディングノートに限ったことではありませんが、終活は「死ぬ前の準備」であると同時に、「人生の最終版をどう生きるか」を考えるためのものでもあります。エンディングノートをまとめていく過程で自分自身の人生を振り返ることができますし、その「振り返り」を経ることで自分自身の生きる指針が変わることもあります。
また、「しばらく連絡をとっていなかったけれど、あの人に連絡をしてみようかな」という気持ちが浮かんできて、それをきっかけに親交が復活することもあるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。終活の基礎となる「エンディングノート」は、終活を行ううえで欠かすことのできないものです。ぜひ取り組んでみてください。なお西田葬儀社でもエンディングノートを無料でお配りしていますから、気になる方はお声をおかけくださいませ。
動画をご覧になりたい方はこちら

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蜷川 顕太郎

蜷川 顕太郎

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