故人様の胸元や、お棺の上に小刀が置いてあって気になったことはありませんか?
なぜ刀なのか。それは日本の歴史や文化に深く影響しています。
今回はそんな守り刀をご紹介します。
[st_toc]
守り刀とは?
守り刀とは故人様の胸元やお棺の上に置かれる小刀のことで、仏教の浄土真宗以外の宗派や神道で用います。
昔は本物の刀を用いていたようですが、現代では銃刀法により「刃渡り15cm以上のものは許可なしに所持できない」とありますので、刀の模造品、もしくは木刀を用いることもあります。
守り刀のルーツ
守り刀の始まりは武士の時代にさかのぼります。
武士が亡くなると、ご遺体の胸元に刀を置く習慣がありました。
それが守り刀として、現代にも残っています。
また武士が寝るとき、枕元に刀を置いておくことを「枕刀」といいます。
これは刀を置くことで、寝ている間に魔除けとして用いられていました。
守り刀の意味
このことから守り刀は魔除けとしての意味合いを持ちます。
また、亡くなった故人様のご遺体は魂が身体から抜けて空っぽの状態だと考えられています。
空っぽの身体に悪い霊が入り込み、悪さをする可能性もあります。
そんな時、誰かが守り刀で刺して悪い霊を止められるように、守り刀があるという考えもあります。
日本に残る刀を贈る文化
そもそも日本には大切な人や、大事な儀式の際に刀を贈るという文化が多くあります。
皇族に新しい赤ちゃんが産まれたとき、一番最初に行われる儀式「賜剣の儀」は天皇陛下が赤ちゃんに刀を贈る儀式です。
また花嫁にも刀を贈る風習があります。
これは懐刀といって、現代の花嫁衣裳の中にも刀の模造品が含まれています。
この刀は昔、花嫁に護身用として刀を持たせていた事に加え、花嫁が一度嫁いだら死んでも戻らないという決意の表れでもあります。
これら紹介したことなど、日本では刀を贈る風習が昔からありました。
まとめ
守り刀について、いかがだったでしょうか?
式場に刀があるのは、日本の文化や魔除けの意味合いもあったということです。
YouTubeの動画では、鬼滅の刃のパロディで紹介していますのでどうぞご覧ください。