喪中はがき身内に不幸があったとき、出す必要があるのが喪中はがきです。
喪中はがきはまたの名を「年賀欠礼」とも言い、喪中のため来年の年賀状を辞退するために出すものです。
ではどんなことに気をつけて、誰宛てに書けばいいのでしょうか?
今回は喪中はがきについて解説いたします。
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喪中はがきを出す時期は?
年賀状は多くの方が11月~12月初旬くらいには準備し始めますから、それまでに届いていることが必要です。
そのため10月頃には準備できるとよいでしょう。
ただ12月に不幸があった場合、喪中はがきの準備が間に合わないこともあります。
その場合は1月7日以降に寒中見舞いとしてご挨拶しましょう。
喪中はがきを出す相手
プライベートな相手の場合
年賀欠礼という別名の通り『喪に服しているのでお年賀の挨拶を欠きます』ということをお知らせする書状ですので、普段年賀状のやり取りをしている方へ出します。
ただし会社関係の方には公私を分ける考え方から、通常通り年賀状を送る方が多いようです。
また最近は故人様との関わりや面識がなかった方にも、喪中はがきではなく年賀状を送る方が増えてきています。
ビジネスの相手の場合
会社に属している方に喪中の概念はありません。
社外の相手などに会社名で年賀状を出す場合、自分が喪中だったとしても年賀状を出すのが一般的です。
ただ家族経営の会社である程度付き合いがある、または社内の相手で忌引き休暇などで事情を知っていることもあります。
その場合はプライベートの関わり方次第で判断するとよいでしょう。
亡くなった相手による喪中の期間
間柄によって期間は異なりますが、明確な決まりはありません。
なので、ここでは一般的な考え方の例として示します。
二親等(祖父母、兄弟姉妹、義兄弟姉妹など)の場合は1カ月~半年の間で喪中とします。
三親等以上の場合は基本的に喪中にしませんが、同居していたり親しい関係の場合は喪中とすることがあります。
喪中はがきの内容
①前文は省略、年賀欠礼の挨拶を
はがきの文章の構成は前文・主文・末文が一般的ですが、弔事では前文(【拝啓・敬具】など頭語・結語、時候の挨拶など)を省略し、主文から始めます。
まず『喪中なのでお年賀の挨拶を欠きます』という挨拶を書きますが、ほとんど定型文です。
「喪中につき 新年のご挨拶をご遠慮申し上げます」
「喪中につき 年頭のご挨拶をご遠慮させていただきます」
「服喪中につき 年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」
「喪中につき 勝手ながら新年のご挨拶は差し控えさせていただきます」
また賀という文字は弔事では禁句ですので、謹賀新年・賀正などおめでたい言葉を使ってはいけません。
年始・年頭・新年など別の表現で言い換えましょう。
②誰の喪中なのかを明確に
「○○月に祖母 ○○(享年○歳)が永眠いたしました」
誰が・いつ・何歳で亡くなったかを簡潔に述べます。
また行頭の一字下げは行わず、句読点も使わないようにします。
③結びの挨拶はこれまでの感謝や相手への気遣いを
年賀欠礼以外のこと以外には触れません。
これまでの感謝や今後のお付き合いに対するお願いを添えます。
④差出月
このはがきを差出した月を書きます。
【喪中はがきを出す時期は?】で触れたように、11・12月になることがほとんどです。
⑤差出人
住所と差出人を書きます。差出人は連名でも個人でも大丈夫です。
どんなはがきを選ぶべき?
デザインは全体に華美なものではなく、文章は薄墨色が望ましいです。
ただしプリンターなどで印刷する場合に薄墨色が設定できない時は黒でも構いません。
喪中はがきを受け取った時はどうする?
喪中はがきをもらった相手に年賀状を出すことは控えましょう。
相手に自分の近況などを伝えたい場合は、松の内が明けてから寒中見舞いを送ります。
松の内とは門松が飾られている期間のことを指しますが、実は地域差が大きい慣習です。
・関東地方では……1月1日~7日、明けは8日から
・関西地方では……1月1日~15日、明けは16日から
【いつからいつまでが松の内か】ということを調べて、相手に合わせた時期に送れるとよいでしょう。
(ただ先方への通知が遅れる為、最近は関東地方の考え方で送られる方が多いようです。)
喪中なのに年賀状が届いたら?
喪中はがきを出したタイミングのズレによる影響や喪中はがきを出していない相手、または亡くなったことを知らせそびれてしまった故人様の友人・知人などから故人様宛ての年賀状が届いてしまうこともあります。
いずれの場合でも松の内が明けてから寒中見舞いを送り、まだ亡くなったことをお知らせしていない方にはここでお知らせしましょう。